concrete5はなぜ無料で使えるのですか?

concrete5 というソフトウェアは、どなたでも対価を支払うことなしにダウンロードして使用することができます。使用目的に制限はなく、ソフトウェアを複製したり、さらにはカスタマイズして販売することさえ可能です。ただし、ソフトウェアの使用によるあらゆる損害について、concrete5 は何らの責任を負いません。これらは、concrete5 が MIT ライセンスと呼ばれるライセンス契約に基づいて配布されているオープンソースソフトウェアだからです。concrete5 をダウンロードする方は、この MIT ライセンス契約に同意したとみなされます。

→ ライセンスについて

自由であること

concrete5 において最も重視されている哲学は「自由であること」です。concrete5 ははじめ商用CMSとして販売されていましたが、創業者の Franz Maruna 氏の自由を表現したいという思いによって、オープンソースソフトウェアとなりました。

→ オープンソースCMS「concrete5」ファウンダーが語る、concrete5の特徴と今後の展望

オープンソースライセンスには、MIT ライセンス以外にも、GPL ライセンスなど様々なものがあり、「自由」の定義も異なります。そのため、オープンソース化の際にはどのライセンスを採用するかも議論されました。concrete5 が重視する自由とは何か—それは、利用者に決定権があることです。使用目的やカスタマイズに制限を受けないこと。Franz 氏は公開書簡で「車を運転する際に、フードを開けることができるかどうかが法的に決まっているなんておかしい」と例えています。

→ What does free really mean?

concrete5とビジネス

それでは、concrete5 は慈善事業として開発されているのでしょうか?いいえ、そうではありません。concrete5 の開発を主導するアメリカ PortlandLabs 社は、concrete5 を中心にビジネスを展開しています。その中でも、マーケットプレイスの運営に力をいれています。concrete5 で利用できるテーマ(デザイン)やアドオン(追加機能)は、公式のマーケットプレイスで販売されており、ユーザーは世界56万サイト以上で利用されている concrete5 の管理画面から、直接マーケットプレイスにアクセスして、テーマやアドオンを購入することができます。売上の30%はマーケットプレイスを運営する PortlandLabs 社に、残りの70%はテーマやアドオンの開発者に支払われます。販売されているテーマやアドオンのほとんどは、オープンソースではなく、1サイトに限定して使用することができるマーケットプレイスライセンスにて配布されています。

→ マーケットプレイス商用アドオンライセンス日本語参考訳

PortlandLabs 社以外にも、世界中の開発者が concrete5 の開発に無報酬で協力しています。多くの開発者はconcrete5をサイト制作などのビジネスに利用しており、よりよい成果をクライアントに提供するために concrete5 の開発に協力し、ソフトウェアのクオリティの向上に努めています。