ファイル

concrete5 においてファイル(File)という用語は単にファイルシステム上のPHPコードファイルを指すこともありますが、主には concrete5 の File オブジェクトを指すことが多いでしょう。ファイルは管理画面のファイルマネージャーページや、ウェブサイト上でコンテンツを編集する際にオーバーレイで表示されるファイルマネージャーから、concrete5 のファイルマネージャーに追加されます。ファイルは画像ブロックで表示されたり、リッチテキストエディターからリンクされたり、ファイルブロックからダウンロードできる、ファイルマネージャーにアップロードされたメディアです。

concrete5 のファイルマネージャーにアップロードされたファイルは特定のファイルタイプ(JPEG, DOC, MPEG)を持ち、それぞれが一般タイプ(例えば、画像、オーディオ、など)を持ちます。ファイルはファイルセットによって、組織上の、またはアプリケーション上の用途で分類される場合があります。ページと同様に、ファイルは属性(幅、高さ、長さなど)を持ちます。属性やコアプロパティを変更すると、ファイルは新しいバージョンを作成します。

File オブジェクトは本質的には、属性を含んだ有効なバージョンを格納するためのオブジェクトです。有効なバージョンは実際の FileRecord オブジェクトを返します。これは、物理的なファイルにアクセスするために使われます。この仕組みは、物理的なファイルがウェブサーバーに保存されているとは限らないために必要です。concrete5.7では、複数のファイル保存場所を使用することができます。これらの保存場所はサーバー外(例:Amazon S3)とすることも可能です。与えられたファイルバージョンの FileRecord オブジェクトは、ファイルがどこに保存されていても私たちにそれを配信することができます。

concrete5 にファイルが取り込まれた時(ファイルの Importer クラスのインスタンスによって行なわれます)。オプションでファイルの Inspector(インスペクタ)が作動します。これは、アップロードまたは再スキャンした時に、特定のタイプのファイルで追加の操作を行うためのPHPのクラスです。インスペクタはファイルタイプによって登録されます。例えば、画像一般タイプのファイルがアップロードされた際には、画像インスペクタが幅と高さをスキャンし、アップロードされたファイルバージョンのファイル属性に保存し、インストール済みのサムネイル画像タイプに基づいて、ファイルの Thumbnail(サムネイル)オブジェクトが生成されます。concrete5 5.7では、管理画面から複数のサムネイルタイプを登録することができます。サムネイルタイプは、幅と高さの設定を持ち、画像がアップロードされた際に生成・保存され、ファイルマネージャーでの表示や、フロントエンドでのRetinaディスプレイ用の表示、レスポンシブ画像用のサムネイル、画像ギャラリー用のサムネイルなどに使われます。

原文:Files